[第9回]シャノンの悪魔のリバランスを時間トリガーとするとどうなるのか?

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はじめに

こんにちは。シャノンの悪魔 研究本部所長エマです。

さんざん数式をこねくり回し遊び倒してきたシャノンの悪魔ですが、今回は趣向を変えてシャノンの悪魔とトリガーとなるパラメータを時間としてみましょう。

新たなトリガーやパラメータを見つけることで、月の検索数が100にもみたいな超マイナーなシャノンの悪魔に大旋風が吹き荒れるかもしれません。

それでは、さっそく本編へ。

時間をトリガーとするための方法の考察

シャノンの悪魔でリバランスのトリガーを時間とするための方法は、約定のさせかたによって次の2つが考えられます。

  1. 特定の時間が経過したら、makerでがんばって約定させてリバランスする。
  2. 特定の時間が経過したら、takerで即約定させてリバランスする。

1のロジックは、makerなので約定するまで待たなくてはなりません。場合によってはほぼ約定せず、特定の時間でリバランスしないことになってしまうので、今回は2の方法でどのような結果が得られるのか検証してみましょう。

2の方法をするのにあたって問題となるのは、taker手数料とスプレッドをどう扱うかです。

多くのメジャーな海外取引所や国内取引所では0.1%程度がtaker手数料なので、今回は0.1%を採択してみます。

スプレッドは扱われる金融商品がその取引所でどれだけ取引されているか、そしてどれだけの量約定させようとしているかに大きく依存する値なので、一概にこの値が正しい値とは決して言えないですが、十分に効率的なスプレッドがあると仮定して0.05%としてみましょう。

時間をトリガーとしたシャノンの悪魔のリターン検証

検証条件

ということで以下の条件で検証を行いました。

  • 検証期間は2018年、2019年、2020年、2021年の1年間ずつとする。
  • 検証対象の金融商品はBTC,ETHとする。
  • 検証に用いるOHLCデータはBinance(UTC+0)のものを使用する。
  • 検証期間の初めの日の5分足の0時0分の終値(すなわち0時5分の始値)で、金融商品の評価額と現金が同じになるように金融商品を購入するものとする。
  • 以降は特定の時間(5,10,15,20,30分,1,2,3,4,8,12,24,48,72時間)経過する度にリバランスを行う。
  • 売買手数料とスプレッドは合わせて0.15%とする。
  • 約定は即時されるものとする。
  • 検証終わりの日の評価額(金融商品+現金)を投資に使っていいと定めた金額で割った値を倍率として評価する

検証結果

横軸にリバランスのトリガーとなる時間、縦軸に資金全体の倍率をプロットしたものは以下のグラフのようになりました。

BTCもETHも、年度ごとにリターンが特定の値に近いような値を取るものの、リバランスのトリガーとなる時間によってその値がブレるような結果となりました。このブレが如実に見えるのは、2020年、2021年で、でこぼことしたグラフの形状が見て取れます。

このグラフから考えるにリバランスのトリガーとなる時間を大きく、あるいは小さくすればリターンが大きくなるということではないので、実際に設定する場合は安定性を考えて15分とか適当な小さい値になりそうです。

ぱっと見ると、それっぽいシャノンの悪魔のリターンが得られてそうですが比較のために、リバランスのトリガーを1%の変動とした場合と比較してみましょう。

先程のグラフにリバランスのトリガーを1%の変動とした場合のシャノンの悪魔のリターンを載せたものが次のグラフです。

うーん、、どうもリバランスのトリガーを1%の変動とした場合のリターンはBTC、ETH共に、多くのケースで時間トリガーのリターンの同等以上であるようですね。

結論からすると、時間をリバランスのトリガーとするシャノンの悪魔は積極的に選択するほどの劇薬ロジックではなさそうです。

検証結果考察

なぜ、時間をリバランスのトリガーとしても大して良い結果が得られなかったのでしょうか。おそらく、これは値動きの変化が特に時間とそこまで関係がなかったためだと私は考えます。

例えば以下のような青色の曲線のような値動きの変化があったとします。

理想的なリバランスは山の頂点、谷の底で行われるリバランスです。しかし、時間をトリガーとして設定しても、上の図のリバランスのように特にいい場所でリバランスされることにはならなかったということですね。

では、なぜトリガーとなる時間を大きくするとたまに優れたリターンやひどいリターンが得られたのでしょうか。

今度は下のような青色の曲線のような値動きの変化あったとします。

リバランスのトリガーとなる時間を大きく設定すると、中央の方にある破線の丸の場所ではリバランスがされず、右上の丸の場所でリバランスがされるようなケースが考えられます。このリバランスの仕方は大きめの値幅を取って売るような動きになるので、リターンが大きくなります。これがうまい具合に年間通してつづくと、リターンが大きくなるというわけですね。

逆にうまく行かないケースだと、そもそもリバランスがまったくされず、山と谷を逃してリターンがそもそも生まれないということも考えられます。

つまり、リバランスのトリガーとなる値が大きくなると、リターンがかなりぶれるということですね。

終わりに

今回は、リバランスのトリガーを時間とした場合のシャノンの悪魔について検証しましたが、特に優れているといったデータは得られませんでした。

確かに「1時間経ったからもう山の頂点です!」みたいなことには値動きはなっていないと思うので、妥当な結果な感じがします。

とはいえ、これが来たらでっかい値動きが来るぞみたいな局面はあると思っています。具体的には取引所に送られるマイナーからのBTCの急増とかはそうですね。

その場合、細かい値動きで取るより大きな値動きで取ったほうが利益はでうるので、シャノン×何らかのフィルターにはまだ可能性があるのではと感じています。

いい具合にシャノンの新たな可能性を感じられたところで、今回の記事はここまでといたします。読んでいただきありがとうございました。

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